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山陰旅行記その3(足立美術館が素晴らしすぎる!)
2009-06-30 Tue 23:48
2009年6月30日(火)

今回の旅の計画を立てる時、鳥取砂丘に立ち寄るのが難しそ
うだったので、代わりに立ち寄れそうな観光スポットを、いろい
ろ探していた。
で、見つけたのが、山陰地方のパックツアーにしばしば組み込
まれている、足立美術館である。

足立美術館のことは、私は寡聞にして知らなかった。
なあに、そんな有名な美術館なの…?と思い、ネットで調べて
みて、足立美術館の庭園が、日本庭園ランキングで、6年連続
で日本一
になっていることを知り、俄然、興味が湧く。

「日本一の庭園」って、どういうことだろう?
それも、美術館の付属の庭が…?
私がこれまでに見てきた、水戸の偕楽園とか、金沢の兼六園と
か、岡山の後楽園と比べて、一体どういう所が素晴らしくて、
それほどの評価をされているというのか?
このランキングは、米国の庭園専門誌によるもので、評価基準
は日本人の視点と異なるのかもしれないが、それにしても、いか
にも欧米人が好みそうな金閣寺や龍安寺の庭を抑えて、足立
美術館の庭園がトップになっている、その理由が知りたい。

入館料が、2,200円と、やけに強気なのも気になる。
期待が高まるというより、「それほどのものなのか?」という
懐疑、そして、「じゃあ、その日本一とやらの理由を見せてもら
おうじゃないの」という、挑戦的な気分になったのである。

最寄り駅は、2日目の宿泊地・米子から、一駅の安来(やすぎ)。
鳥取から島根へ再び戻ることになるが、3日目の午前中を使っ
てゆっくり見学するのに、ちょうどよい場所でもあった。

結論から言えば、3日目を足立美術館見学に当てて本当に良
かった。
今回の旅の最大の収穫は、この足立美術館の存在を知っ
たことだ
、と思うほどに、素晴らしかったのである。

JR安来駅は、こぢんまりとしながらも、素敵な駅だった。
(近年、駅舎が改築されたのであろう、木の香りがいっぱいで、
 休憩用のテーブル・椅子、喫茶コーナーなどもあり、駅全体が
 小洒落た店のよう。足立美術館への玄関駅であることを充分
 意識して作られた感じ。)
そこから、美術館への無料シャトルバスに乗って、田舎道を走る
こと、約20分。
結構、辺鄙な場所だ。

しかし、それより何より、私が気になっていたのは、この日の暑
さだった。
朝からものすごく良い天気で、こんな陽差しの中、広大な庭園
を歩くのでは、せっかくの名園観賞も、うんざりしそうだ。
少しでも涼しい方がいいから、美術館の中を見るよりも先に、庭
園見学を済ませた方がいいな…などと、考えていた私。
もちろん、日傘も準備していた。

が、館内に一歩入って、それらの心配も疑念も、一瞬で解消。




ああ、こういうことだったのか…

と、何もかもに納得がいった。

足立美術館は、美術館と庭園が別々にあるのではない。
美術館の中を巡りながら、庭園を観賞できるような造りになって
いるのだ。
これならエアコンの効いた館内から、ゆっくり庭園を眺められる。
暑さ寒さも関係ないし、雨の日なら雨の日の、雪の日なら雪の日の
日本庭園の風情を、楽しめるわけだ。
車椅子の人にも、これなら快適。
庭園すらも、美術館に飾られた作品…こんな美術館が実在するこ
とがすごい。
私には思いつきもしなかったコンセプトに、まずは激しく感動。




外の庭には、ところどころ、出られるようにもなっている。
山々を借景にした庭は、実に雄大だ。
しかも、その山には、電線などの邪魔なものが一切ない。
(電力会社の協力を得て、すべて地中に埋め込んだらしい。)
その一方で、細かいところまで、手入れが行き届いている。
これだけのものを維持管理するなら、入館料が高いのも、うなず
ける。

素晴らしい庭の写真を載せたり、面白い趣向を解説したりしてし
まうのは、ここでは、あえて控えておく。
ネタバレしたくないのだ。
これを読んでいる人にも、足立美術館に足を運び、その素晴らし
さを、ぜひ、ご自身で体感してほしいと思うから。

で、足立美術館で撮ってきた写真の中で、私がとても気に入って
いる写真を、1枚だけご披露。
題して、“鯉とロールケーキ”(笑)。


どういう状況で撮影したかは、多分ご想像の通りである。
 
[ 続きはここから… ]

足立美術館の中には、2つの茶室と、2つの喫茶室があって、そ
れぞれに異なる趣で、庭園の美しさを楽しむことができる。
私たちがケーキセットを食べてきた「大観」という喫茶室は、池の
上に張り出す形になっているので、こんな面白い写真が撮れた
のだ。(テーブルと池の間には、もちろんガラスの壁がある。)

庭のことばかり書いてしまったけど、足立美術館は“大観美術館”
とも呼ばれるほどで、所蔵作品のレベルも高い。
横山大観とか、上村松園とか、「ああ、この有名な絵は、ここに
あったのか…」と思うような、名品も多い。

今は「近代日本画」が中心だが、来秋オープンする新館では、「現
代日本画(平山郁夫作品とか)」が見られるようになるそうだし、
今後のスケジュールを見ても、魅力ある企画展がいっぱい。
何より、四季折々で異なる庭の風情も楽しみたいし、もっと近い所
に住んでいるならば、6,000円で2年間フリーパスのカードを買って、
時々訪れたいと思うほどである。

また、年中無休というのもすごい。
これは「遠くから来たお客様を一人でもがっかりさせたくない」とい
う、創設者足立全康氏の考えを受け継いでいるのだ。
(今は、全康氏の孫の、隆則氏が館長を務めておられる。
 全康氏の長男、常雄氏は、全康氏より先に亡くなっている。)

こんな徹底した美学とポリシーを感じさせる美術館を、私はほかに
知らない。
どうしてこんな素晴らしい美術館ができたのか、その秘密を知りた
くて、ミュージアムショップで、創設者・全康氏の本を買ってきた。

 『庭園日本一 足立美術館を作った男』(足立全康)

庭園日本一 足立美術館をつくった男庭園日本一 足立美術館をつくった男
(2007/04)
足立 全康

商品詳細を見る

この本はもともと、全康氏が在命中の平成元年に『九十坂越えて
ますます夢ロマン』という書名で刊行された自叙伝(翌平成2年に
全康氏は享年92才で逝去されている)。それを日本経済新聞社が
2007年に改題して刊行したものだ。

この本がまた面白かった。
一言で言えば、サクセスストーリーとも言える一代記である。
学校の勉強もできず、農業にも向かなかった著者が「商売人」に
なろうと心を決め、失敗したり騙されたり成功したりをくり返し、
やがて、子どもの頃から好きだった絵画に思い入れを持つように
なり、日本庭園と日本画の2本立ての美術館を作ろうという夢の
もとに、絵画を買い集め(絵画収集というのは、お金の問題だけ
でなく、すごい“執念”も必要であるというのがよくわかる)、
71才で美術館を開館。
その一代記の部分も相当面白いのだけど、最後の章で、壮大な
構想と今後の夢も語られていて、90才を越えてこれだけのことを
語れるスケールの大きさにも、感動した。

美術館を見ながら、これはぜひ両親にも勧めなければ…と思った
ので、先日実家に(山陰土産と一日遅れの父の日のプレゼンとを
持って)行った折、山陰旅行をしたことがあるかを尋ねてみた。
すると母は、もう随分前に行って、出雲大社も鳥取砂丘も見てき
たと言う。
「足立美術館は知ってる?」と尋ねると、「行ったわよ。 お土産
あげなかったっけ? ちゃんとお茶も飲んできたわよ!」
…う~む、侮り難い高齢者である(笑)。

とにかく今はすっかり足立美術館のファンになって、応援したい
気持ちでいっぱいの私なのだ。
山陰の見どころとして、個人的にはイチオシでお勧めである。
機会があれば、と言うより、機会を作ってでも、ぜひ出向いてほ
しい美術館だと思う。
世界に誇れる日本文化の粋が、そこにはあるのだから。


        ***********

美術館を見た後は、シャトルバスで米子駅に戻った。
(日に2回だけ、米子駅直通のシャトルバスがある。)
弁当とビールを買って電車に乗り込む夫を、「じゃあまた取手で」
(笑)と見送り、私は一人昼食を済ませ、ブラブラと土産など買い
足してから、空港へ向かった。
夫は、JR米子駅を13:23発の陸路。
私は、米子空港を15:40発の空路だ。

都内に戻った私は、この日は「六三会(むつみかい)=小学校の
同窓会」があったので、欠席の連絡はしてあったものの、89才の
恩師のご尊顔を拝見したい気持ちもあって、1次会の終わりの20
分ほどだけ、参加した。
この会は、平成4年から毎年続いていて、今回もとりあえず顔を
出せた私は、「“皆勤”だよ」と、皆に誉められた。
それから取手に戻ると、タイミングを計ったかのように、駅でちょ
うど夫と一緒になり、自宅には二人揃って帰った。
人が見たら、まさか「現地集合現地解散型の夫婦旅行」をしてき
たとは、見えなかったろうなあ…(笑)。


以下、オマケの画像。

・安来駅で買った珍土産?“梨のんの”。




・どじょうすくいの安来節発祥の地で、夫の記念撮影。


  
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コメント
-足立美術館インプット-
いつか行く山陰旅行のためにインプットしました。

きっと、出雲大社のリニューアル後でしょうけど。
2009-07-01 Wed 16:10 | URL | 若だんなat新宿 #-[ 内容変更]
-ああ、行きたい!-
すばらしさが伝わりました。すぐにも行きたくなりました。美術館のサイトを見ると、秋も素晴らしそうですね~。冬の雪景色なんか、もうほんと、日本画と融合して非現実の世界に入っていけそう。出雲大社には、ずいぶん前に行きましたが、こちらは素通り。惜しいことをしました(>_<)ステキな紀行文ありがとうございました。
2009-07-02 Thu 07:57 | URL | Carina #-[ 内容変更]
--
若だんなさん
ぜひ記憶の片隅にとどめて、いつか足立美術館に出向か
れて下さい。
予備知識があると、私ほど感動しないかもしれませんが、
でも、若だんなさんは今までいろんな美術館をご覧になっ
ているでしょうから、そういう人ほど、この美術館のすごさ
がわかると思います(^_^)

Carinaさん
この記事を読んで、一人でも二人でも、足立美術館に
行きたいと思ってくれる人がいるといいなあ…と思って
書いたので、Carinaさんからのような反応を頂けると
すごく嬉しいです。

Carinaさんのブログ、とても面白くて、実は過去記事も
読破しました。
(殆どケータイから読んでしまったので、アクセス数に
 カウントされず、申し訳ないのですが…(^^;)
「カタカタ」の記事のなかに出てくる「靴に関する記事」
というのは、Carinaさんのブログのコメント欄でお見かけ
した「伊藤ミーナ」さんを検索して、伊藤ミーナさんの
ブログを探し、そちらの過去記事を幾つか読んでいて
「スニーカーで行って、パンプスに履き替える」の記事を
読んでいたのです。
(これも全部ケータイで読んでいたのでした。
 説明が面倒だったから、本文中には書かなかったけど。)

私はコメント無精というか、人のブログは読み逃げして
しまうことが多くて、ごめんなさいね。
でも、読ませて頂いて、いろいろ考えたり、気持ち的には
コメントしたいと思うことも多いのです。
「閉経すごろく」ね、私の場合は、量も間隔も不規則な
終末期に入ってから、アガリまで2年近くかかりました。
(今回、2カ月以上ないので、やっと“アガリ”らしい?と
 ホッとしています。不規則な間は、外出や旅行の度に
 念のために準備もして、とっても不便でしたよ(^^;)
2009-07-11 Sat 23:49 | URL | ミセス・かんちがい #bhhZubZs[ 内容変更]
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