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パワポを使わないプレゼンテーションの話
2009-06-06 Sat 14:09
2009年6月6日(土)

私は、若い頃に数年教師をやっただけで、出産・子育ての為に
家庭に入り、あとは家の中で内職みたいな教材の仕事をちまち
まやってきただけだから、世間知らずである。
加えて、一族郎党、自営業か公務員のどちらかという環境の中
で生きてきたから、ビジネスの世界には、とんと疎い。
(モノを作る工場や営業部門があるような会社組織に所属して
 いるサラリーマンは、身内では長男しかいない。 だから長男
 から仕事の話を聞くと、すごく新鮮だったりする。)

そんな私が言葉だけは知っているのが「プレゼンテーション」。
今では大学生でも、ゼミなんかで普通にプレゼンテーションを
するようだし、ビジネスの現場でも普通に行われることなのだ
ろうが、「パワポ使ってプレゼンした」なんて話を聞くと、何か、
カッコイイなあ…と思い、憧れてしまう私なのだ。
が、私にとっては全く無縁なもの。 人のプレゼンを見たことす
らない。

…そんな前置きをした上で、本日は夫の仕事がらみの話を、
差し支えのない範囲で書いてみる。


夫は、某大学の学校案内のパンフレット作り(テキスト部分の
執筆)を2年続けて手がけてきた。が、今年からは、大学の方
針が変わったのか、コンペ形式の発注になったという。
…と、聞いてもピンとこない私。

私 「それって、幾つかのプロダクションが競争するってこと?」
夫 「大学の広報活動全般について、幾つかの広告代理店が、
  それぞれ企画を出して、一番良いところが採用されるんだ」

夫が言うには、どの広告代理店が勝っても、執筆の依頼は自分
のところに来る可能性があるし、自分としては、その仕事が貰え
なくても別に困ることはないから、最初はノータッチでいるつもり
だったらしい。
が、付き合いで、某広告代理店のチームの一員としてコンペに
同席することになり、先日、2次コンペに参加してきた。
1次は欠席したのだが、2次まで進んだから、ちょっとは気合い
を見せる必要があるのかも…と苦笑しながら。
夫自身は、特に準備もしていなかったが、
「その場の状況によって、オレが発言した方がよさそうなら、
 しゃべるよ。オレがこれまでの経験を踏まえてしゃべれば、
 一発逆転も可能だからな」
などと、かなりショったことも口走っていた。

そのコンペが済んだ日、夫はちょっと興奮気味で帰って来た。
私 「どうだったの?」
夫 「勝ったよ。いや、デザイナーさんがプレゼンをしたんだ
  けどさ、そのプレゼンがすごかった。オレが口出しする必
  要なんか全くなかったよ」
私 「へえ、デザイナーさんがプレゼンしたんだ。…やっぱり
  パワーポイント使って、プロジェクターでいろいろ映したり
  したの?」
夫 「いや、パワーポイントは使わなかった。使わなかったか
  ら勝てた
んだよ」
私 「…? じゃ、どんな方法でプレゼンしたの?」
 
[ 続きはここから… ]

夫のチームのプレゼンで用意されていたのは、紙の資料と、
ポスターや看板にも転用できる、B全サイズのパネル8枚だ
ったそうだ。

資料を見せてもらった。
A4版25枚で、結構なボリューム。
ページを繰って見るうち、ド素人の私にも、これはすごい…と
わかった。

広報ツール全体のコンセプト、何を大学の“売り”にし、ブラン
ド力の柱にするか。 キャッチコピーや、それを表すアイコンの
提案。パンフレットについては、台割(全ページの構成)はも
ちろん、表紙や学部ごとの扉ページのデザインまで、具体的
に2例ずつ作り込まれている。
相当に気合いが入っている。

プレゼンって、ここまで広範に、なおかつ細かく具体的に提案
するものなのか…。
(コンペに参加すると、採用されなかった会社にも充分相応な
 参加費用が支払われるらしいが、なるほど、プレゼンという
 のは、それだけで1つの立派な仕事なのだな…と、納得。)

提示されているデザインが、また、すごくカッコイイ。
夫の仕事柄、私もいろんな学校のパンフレットを目にする機会
があるのだが、普通は、キャンパス内の風景とか 授業風景の
写真がそのまま使われる。が、今回のは、写真をもとに加工し
てあって、1つ1つがスタイリッシュに仕上がっている。
色合いも良く、暗すぎず明るすぎず、それを見ただけでも、相
当にセンスの良いデザイナーさんであるとわかる。
そのデザインが大きなパネルにもしてあって、並べるとド迫力
だったらしい。

夫 「…いいだろ? これは絶対使いたくなるだろ? もう、プ
  レゼンの途中で、ああ、勝ったな…と思ったね。で、オレは
  黙っていようと決めたんだ」
私 「すごく力のあるデザイナーさんだね。どの人がプレゼンし
  たの?」

資料の中の、スタッフの紹介ページを開いて尋ねると、夫が
指さしたのは、アートディレクターという肩書きになっている
熟年女性だった。

私 「あ、女の人なんだ…」

ちょっと驚き、同性として、何だか嬉しくも 思う。
夫 「まあ、男みたいな人だけどね(笑)」

私 「それにしても、いいデザイナーさんていうのは、形や色
  の感覚が優れているだけじゃないんだね。 こんな風に、
  仕事全体をプロデュースする力があるんだ…」
夫 「その人は、デザイン会社の社長でもあるからね、経営者
  の視点もあるんだよ。 『このパネルは、オープンキャンパ
  スの時にも使って頂いてよいし、そうすればコスト削減も
  図れます』なんて提案もするんだからね、ああ、コイツは
  デキる…と思ったよ」

本当に、門外漢の私がこの資料を見ただけでも、「良い“プロ
のお仕事”を見せてもらったなあ…」と、感心するような内容
なのだ。

夫 「コンペが終わってその日のうちに、採用決定の連絡が来
  たからね、多分圧勝だったと思う。オレは正直、今回のコ
  ンペは、他社を採用するつもりの出来レースで、うちは負
  け役なんだろう…と思っていたんだけど、そういう思惑を
  覆すだけの力があるプレゼンだったよ。もちろん、細かい
  ところは、これからいろいろ詰めていくし、変更が必要な
  ところもありそうだけどね…。でも、これ見ちゃったら、
  誰も文句言えないだろ? これと比べたら、パワポのプレ
  ゼンなんか、逆にちゃっちく見えるわけよ。他社はみんな、
  パワポを使ったと思うけど…」

私 「そうだね。 どっちかって言うと、パワポは、“ショボい内
  容を立派に見せる”のに威力を発揮しそうなツールだよね
  (笑)。 確かにこれだけ充実した内容だったら、パワーポ
  イントでは伝えきれない気がする…」

もちろん、コンテンツによって、パワポが効力を発揮する局面
も多いのだろう。
しかし、パワポは、あくまで「道具」なのだ。
私にとっては「憧れのツール」だけど、パワポを使えばいいっ
てもんじゃないんだな。
結局は、“中身”の勝負なのだ。

…そんなことを勉強させてもらった、今回のコンペ話。

しかし、せっかくそんなことを学んでも、私がそれを生かせる
機会など、今後も一生なさそうなのだけれど…(笑)。
 
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コメント
-私は極力使わない-
パワーポイントが普及し始めた頃の職場では物珍しさで視覚効果等を駆使してやってみていたものでした。
誰でも手早く簡単にそこそこのスライドが作成できるので、最近では当然のように使われていますが、それでも道具のひとつには違いありません。
プレゼンテーションに限らず研修でも使われることが多くなりましたが、スライドを使うことが効果的な場合でなければ従来の板書やゼスチャーや話術などを駆使したほうがいいのです。
パワーポイントの見映えや効果にとらわれて、それ以外の道具や技術が忘れられてしまう傾向はあります。
猫も杓子も使うようになっているので「憧れのツール」というほどのものでもないのでは。
2009-06-06 Sat 17:30 | URL | 宇治大君 #-[ 内容変更]
-用途に適したツールが大事ですね-
宇治大君さん
宇治大君さんがパワポを「極力使わない」…とおっし
ゃるのは、わかる気がします。
何が何でもパワポじゃなくて、ちゃんと用途や効果を
見きわめる…そういう総合的・客観的な判断力をお持
ちの方だと思いますので。

>「憧れのツール」というほどのものでもないのでは

というのも、きっと、そうなんでしょうね~(^^;)ゞ
でも、人間は “ないものねだり”をするところがあり
ますから、私などは、パワーポイントでプレゼンテー
ションをする機会なんか一生ないのだと思うとちょっ
と悔しくて、1回くらいやってみたいかな、と。
(まあ、ミーハー的興味なのですが…笑)
パワポをインストールして起動してちょっといじって
みたことはあるのですけど(今はアンインストール)、
自分のパソコンの中だけでいじってみても、何か
つまらないですしね…(^^;)

ところで、宇治大君さんのブログに、Japanistを使っ
て、編集中に消えた文章を復活させる話がありまし
たけど、私も、消えた場合じゃなくても、自分でいった
ん削除した内容をやっぱり復活させたいなんて時に、
Japanistを便利に使ってますよ。
長文だと一字一句正確に復活はできないけど、結構
長い変換履歴が残っているので、だいたい似たような
言い回しで、短時間に打ち直せて便利ですよね。
あと、コメント欄なんかに直接入力している場合は
無理ですけど、メモ帳より高機能なテキストエディタ
だと、「Ctrl+z」を連続して、復活できますね。
(メモ帳だと「元に戻す」が1回分しかできないけど
 例えばTeraPadだと、最低64回前まで…設定に
 よって10,000回!まで戻せるので、残したい部分
 はコピーしながらUndo、Redoをうまく使えば、完全
 復活可能です)
2009-06-08 Mon 16:49 | URL | ミセス・かんちがい #bhhZubZs[ 内容変更]
-いやあ、すごいですね-
印刷物のプレゼンは、それこそ何十回もやりましたけど、

原寸は作っても、B全パネルにまではしませんでした。
すごいなあ、そのデザイン会社.一緒に仕事したいです(笑)

パワポのプレゼンは、私もしませんね。
パワポで手元資料を作ることはしても、プロジェクターで映したりはあまりしませんでした。

印刷物は手元に原寸を置くのが一番だからです。
ウェブの提案は、HTMLで作ったり、
ビデオのプレゼンはCGを作ってもらったりと言うのはありましたけど。

様は、相手が(とくに意思決定権者)理解しやすい世界を見せてあげないと通らないので、かっこいいプレゼンよりも理解しやすいプレゼンと言うのが、私のやり方でした。

もうやることも無いかもしれませんが。
2009-06-09 Tue 17:39 | URL | 若だんなat新宿 #-[ 内容変更]
--
若だんなさん
お帰りなさい!…と思ったら、昨日は京都にいらっしゃ
っていたのですね。
お忙しくご活躍で、何よりです^^

世間知らずの私は、今どきのプレゼンテーションと言え
ば、パワーポイントが必須なんだろうと思いこんでいた
のですが、若だんなさんや宇治大君さんのコメントを拝
読して、そういうことでもないのだな…と認識を新たに
しました。

夫は、デザイナーさんの仕事にケチをつけることが結構
多いのですが(「かっこよさばかりにとらわれて、わか
りやすさに欠ける」とか)、今回の方のことは、かなり
評価していました。
仕事を通じて知る「デキる人」というのは、利害を超え
て、いいなあ…と思わされますね。
(ライバルであっても、天晴れと思えるでしょうね。)
私自身の仕事はささやかなものですが、どんな仕事を
する時にも、こういうプロ意識は忘れないようにした
いと、改めて思うことでした。

沖縄は良かったようですね。
写真入りレポート、楽しみにしております^^
2009-06-10 Wed 16:32 | URL | ミセス・かんちがい #bhhZubZs[ 内容変更]
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