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つくばのホウキ売り (手作り箒の話)
2007-12-19 Wed 21:13
2007年12月19日(水)

一昨日、年末調整のことで税理士さんが事務所に来るので、
日暮里まで出勤した。
帰りに実家に寄った。鹿児島で沢山収穫した柚子を取手の
自宅に送ってあったのを、柚子好きな母に分けてやろうと
思っていたのを、やっと届けることができた。

実家の改築(工場を住まいに直す)は、基礎工事が進んで
いた。大工さんたちが作業中だったので撮影は遠慮したの
だが、床が部屋ごとに仕切られ(柱はまだない)、コンクリ
ートを流す作業が進行中だった。
こちらは、前回実家に行った時(11/24)の写真。



基礎工事と、耐震補強工事だけで、年内いっぱいはかかる
だろうとのこと。
新しい住居が完成するのは、来春3月だそうだ。

母や妹と、いろいろな世間話をしている時、
母 「今日は、箒売りが来たのよ」
私 「え、ホウキ売り? …そんなのあるの?」
妹 「手作り箒でね、すごく作りがいいのよ~」
母 「それが、つくばから売りに来たんだよ」
私 「…なんで、また、つくばからここに?」

非常に奇異な感じを受けた。実家のあるあたりは、下町の中
でも込み入った所で、駅に近いわけでも、大通り沿いにある
わけでもなく、一見さんが迷い込むような場所ではない。
いわば、土地勘のある人しか、通らないような場所なのだ
 
[ 続きはここから… ]

母 「四ツ木(隣町)に、箒を買ってくれる昔からのお客さんが
  いるらしくてね、そこに売りに来た帰りに、ウチの前を通っ
  たらしいのよ」
…なるほど、それならわかる。

母 「それが、年の行ったオバサンなのよ。“オバサン幾つ?”
  って聞いたら“昭和6年生まれだ”って」
…父と同じ、76才か。
それで、筑波からこのあたりまで行商に来るとは、きつかろう。

母 「ご亭主が作った箒を、そのおばさんが売って歩いてるら
  しいのよ。 で、“こんな箒を、一日何本作れるの?”って
  聞いたら、“若い頃は、一日10本作れたけど、今は年取って
  2日に1本だ”って言うのね」
私 「そんなんで、商売になるのかな?」
母 「…なんないでしょうけど、年末だからね、店に卸すより
  直接売って、少しでも現金化したくて、売って歩いてるん
  でしょ。 でも、あちこちで断られながら歩いてきたんで
  しょうね、“今日はずいぶん歩いて、もう足が棒になった。
  安くしておくから、買わないか”って…。で、7,500円の
  箒を5,000円にすると言うから、1本買ったの」

それがこちらの、長柄の座敷ぼうき。
長さ140センチくらいで、編み目とかがしっかりしていて、確か
に、「いい仕事」してるな~という感じの職人技の逸品。



母 「で、そのおばさんに、“これから筑波までどうやって
  帰るの?”って聞いたらね、“取手まで帰ると、取手で勤
  めている息子が車で来てくれて、筑波まで送ってくれるん
  だ”って…」

…へえ。 筑波といい、取手といい、何か親近感。
しかし、売れ残ったホウキをしょって、疲れた体で駅まで歩き、
電車を乗り継ぎ、混雑する常磐線に乗って、取手まで帰ったの
であろう76才のおばさんのことを想像すると、何だか胸が痛む
ような感じがする。
私がその場にいたら、連絡先を聞いて、ブログで(地味ながら)
宣伝してあげたんだがな…。
(でも、名前すらわからないし、私がそのおばさんと出会うこ
 とは、一生ないだろう…。)
 
母 「でも、そのおばさんの為に買ってあげたってわけでも
  ないのよ。ちょうど、座敷箒がほしいと思っていたの」
妹 「新居用にね!」
私 「あ、なるほど」
…新居に「新しいホウキ」というのは、似つかわしい。
母 「こんないい箒は、デパートではなかなか買えないしね」
…だろうな。
もし、デパートで売ってたら、とんでもない高値だろうし。

家に帰ってから調べてみたが、手作りの箒というのは、今は
かなり希少らしく、楽天あたりでは、長柄の座敷箒は15,000円
くらいで売られていた(しかも、中国の職人が作ったもの)。
純国産の手作り品となれば、かなりのお値打ちものだ。
これを5,000円で買ったというのは、あり得ないくらいの“超
お買い得”だったのではないか。

しかし、ネットで調べたところによると、作る人が減る一方
で、こういう天然素材の手作りホウキは、最近は見直され
つつあるらしい。
その良さとしては…

 ・床材に傷を付けない
 ・夜でも静かに掃除できる
 ・化学物質を含まない
 ――などから「若い購入者が増えている」と言う。

 数年使って穂先がすり減ったら、はさみで切りそろえると、
 短くなる分コシが出る。室内→玄関→庭と使う場所を変え
 れば10年以上使える
  (gooニュース《毎日新聞》のこちらの記事から引用)

…ということで、ちょっと変わった結婚祝いや新築祝いの品
として、購入する人もいるようだ。
今は和室を掃く座敷箒なんて出番が少ないから、大事に使
えば、10年どころでなく、20年、30年、いや、一生もつかもし
れない。

しかし、こういう“モノ”との出会い方というか、買い方って
いいなぁ…と思う。
急に売りにこられて、箒1本が5,000円とか1万円とか言われ
て、すぐに買おうと決断できる人は、そう多くはないだろう。
(今回のことがなければ、私も門前払いをしてしまったかも…)
でも、その良さを知って、機会があれば買いたいと日頃から
考えていれば、良いものと巡り逢った時、そのチャンスを逃
さないですむ。
“良いモノ”を知っておくのは、大事なことではなかろうか。

母 「小さい荒神箒(こうじんぼうき)もね、安くするって言う
  から、2本買ったのよ」
そのうち1本は、妹にやったところだそうだ。
母 「残り1本は自分で使うつもりだったけど、買った日に
  あんたが来たのも何かの縁だろうから、それはあんたに
  あげる」
私 「え、ほんと? 嬉しい!」


…しかし、これは神棚とか仏壇を掃くのによさそうだが、
我が家には神棚も仏壇もないし、食卓の食べカスなんか掃
いたらすぐ汚れそうだし、机の上を掃くと言っても、昔のよう
に消しゴムカスがあるわけでもないし…

私 「これ、何に使ったら一番いいだろ?」
母 「そうね、布団の上とか、枕元の掃除に使ったら、どう?」
私 「あ、いいね、シーツの上とか、掃きたい時ってあるもん
  ね。 うん、そうしよう」

こうして、この小さな(長さ30センチ強の)手箒1本は、私の
物になった。
そして、せっかくだから、箒に名前を付けた。

…と言っても、「ほうきの名前」って言うと、アレしか思いつか
ない私なので…








ニンバス2007

(一応、「ニンバス」の「バ」は、「ツクバ」の「バ」のつもり…笑)


以下は、おまけのヨタ話。
実家からの帰りは、いつものように、妹に車で駅まで送って
もらった。
車の中で、
私 「今年はもう年賀状を印刷しちゃった」
妹 「早かったね」
私 「うん、例のネパールの衣装を着て、写真館で年賀状用
  の小さい写真も作ってもらってね、それをスキャナで取り
  込んで作ったの。 年賀状用に使ったのは小さいけど、
  拡大してパソコンで見ると、自分でも笑える。“どこの国の
  王様と王妃だよ!
”…って感じの写真になったよ!」
妹 「…わざわざ、写真館に行って撮影したの?」
私 「そりゃあ、もう、銀婚式の記念だったし…」
 (夫にしては随分奮発してプレゼントしてくれたんだし…)

妹 「でも、そんな衣装、これから着る機会もないでしょ?
  どうするの?」
私 「そうね、これからは、着たい人にレンタルするかな~。
  …そうだ、あんたたち夫婦も、25周年には記念写真を
  撮ったらいいよ。衣装貸してあげるから!」
妹 「いやいや、どうせ私には入らないでしょ?」
私 「大丈夫だって。 サリーって、サイズなんてないのよ。
  ただの長い布なんだから」
妹 「…そうお? でも、アレだね、そんな写真を年賀状に
  して、みんなに出しちゃうんでしょ? …お姉ちゃん、
  勇気あるね~」

私 「え? “勇気”なんて、いる?」
妹 「あ… いらないのか!(笑)」



妹は、私と違って、常識人


…そのことを、改めて再認識した瞬間だった(笑)。



《追記》
koba2106さんが、本記事のコメント欄で、栃木県の伝統工芸
品に指定されている、手作り箒のことを教えて下さった。
(特別に栽培された箒草を使ったもので、長く使っても曲が
 らない素晴らしいホウキであるらしい…詳しくはkoba2106
 さんのコメントをどうぞ。)
それで私も、茨城県の指定伝統工芸品を調べてみたら、つくば
の箒も、該当していた。
大穂町(おおほまち…今は合併してつくば市になっている)
は、昔はホウキグサの畑が広がり、ほうき作りは農家の副業
として定着していたようなのだ。
 参考 →大穂のほうき (写真を見ると、まさにコレ!)
 入手したい人は → 大穂箒協同組合

 
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コメント
-つくばの手作り箒ですか-
いいですねえ。確かに、今や箒よりもクイックルワイパーばかり使ってます。
埃が立たないように使えば、花粉症にも良いとか聴いた覚えが。
しかも、筑波からとは。ご縁という奴でしょうか。

でも、ニンバス2007って。速いんですかそれ?
2007-12-20 Thu 09:38 | URL | 若だんな #-[ 内容変更]
-今では伝統工芸-
手作り箒、
実は栃木県の伝統工芸品に指定されている箒があります。
みかけは何の変哲もない、と云うより、機械製作じゃ無いので
あまり、箒の根本の飾りも見事じゃない。
しかぁ~し!!
 お値段は、安い物で4500円、高い物は20000円もする代物です。!!
しかも、栃木の直ぐ隣、都賀町在住の70を越す方が作っています

なんでそんなに高いかと云うと、箒い草が全く違うんですね!
昔世代は、学校で箒を使った経験があると思いますが、
直ぐへたってしまったでしょう? 一度曲がってしまった箒草は、
元には戻らなかったはずです。
これが20000円になると、箒草が減らない、
しかも、いつまでもへたらないんです。

本人にいつだったか聞いたら、箒草は専属に栽培する農家があり
その農家のその一角でしか獲れない希少な箒草なんだそうで
天然物ですから、年によっても出来不出来があるらしいです。
だから、良い物は凄い希少性があるらしいです。
この、希少で丈夫な箒草と匠の技が、減らない、へたらない箒を作り出す訳です。
特に昔は、それほど希少な物では無かったけれど、今となっては伝統工芸の
仲間入りで、栃木県指定です。
主な需要は、古くからの旧家なんだそうですが、都合の悪いのは
良い箒は、減らない、へたらない。から30年も使えるらしいです。
消費サイクルが超長い訳です・・・・
どうですかぁ30年使って20000円、使う人ならお得と思うけど。

ついでに、箕って知っていますか?
農家で、種まきにする時などに使う、ザルみたいなやつですが、
竹で出来ていると考える人も多いですが、実は藤蔓の皮で作っています。
こちらも栃木県指定伝統工芸品、1つ8000円ほどですが、
これまた20年以上使えるって代物です。
とある京都の老舗お茶屋さんは、この人の作る箕じゃ無いと
お茶の種分けに使えないと云って、好んで利用しているほどです。

どうですか?伝統工芸と聞くと、何か高級、ハイソな感じも在るけれど
実は、民具がかなりを占めています。
原材料から全て天然、手作りの効率の悪さに加え
良い製品は耐久性もかなり高く、なかなか上手い具合に消費サイクルに
なってゆかないのが現状です。

ガーデニングのお供に、最適な箕。曲がらない箒
是非、生活のお供にいかがでしょうか? 
お使い頂けると、日本の文化も守れます。(笑)

2007-12-21 Fri 01:49 | URL | koba2106 #M2laTCY6[ 内容変更]
-年越しのお返事ですみません…(^^;)-
せめて年内に返信するつもりが、年明けになってしまい
ました…(^^;)
こんな私ですが、お見限りなく、今年もよろしくです!

若だんなさん
クイックルワイパー(笑)、スグレモノです。
フローリングがメインの住まいでは、出番が多いでしょうね。
我が家の洋間はカーペット敷きなので殆ど使いませんが…。

ニンバス2007が速いかどうか…?(笑)
柄が短過ぎて、またがることができないから、まだ確かめ
ることができずにいます(笑)。
速いとしても、クィディッチには向かなそう…(^^;)

koba2106さん
栃木の伝統工芸品に指定されている箒というのを調べて
みましたよ!
鹿沼箒(かぬまほうき)
http://www.pref.tochigi.jp/work/shoukougyou/dentoukougei/kanuma_h.html
というのがありますが、これかしら?
作者のご老人は、都賀町の方だそうですが、栃木伝統工芸士
http://www.pref.tochigi.jp/work/shoukougyou/dentoukougei/kougeisi.html
の54番の青木さんとは違うのかしら…?
いずれにしても、「へたらない箒」って、魅力!
ご紹介いただいた、「蓑」も良さそうですね~^^
でも、作るのに手がかかるのに消費サイクルが長いのでは、
確かに売る側としては採算がとれにくいですね…。
こういうものこそ、ネットで全国販売するのがいいんでしょ
うね。良さを広めていきたいですね。

koba2106さんがコメントを下さったおかげで、私も、
筑波の箒のことを調べて、茨城県指定の伝統工芸品だと
知ることができたので、追記を書くことができました。
いつもながら、kobaさんに感謝です!
2008-01-02 Wed 12:25 | URL | ミセス・かんちがい #bhhZubZs[ 内容変更]
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