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肉筆浮世絵展の1枚の絵のこと (北斎「鳳凰図屏風」)
2006-11-23 Thu 11:30
 2006年11月23日(木)

 (忙しくて更新が遅れたが、前回の続き…)

 浮世絵といえば版画だと思っていたが、豪華な肉筆の名品
 が多数存在し、それがボストン美術館から約1世紀ぶりに
 日本にやってくる…という案内を暫く前にテレビで見た時、
 これは絶対見に行きたい!と思ったのである。
 夫もこういうのは好きだから、一緒に行こうと約束をして、
 先般見てきたことは、前回の日記に書いた通りだ。

  ボストン美術館所蔵肉筆浮世絵展
  「江戸の誘惑
      (江戸東京博物館にて、12/10まで開催中)

 土曜日なので、ある程度の混雑は予想していたのだが、驚い
 たことに、チケットを買うのに、まず行列だった。
 (チケットは両国駅などで予め買っておくのがオススメ。)
 展覧会場の入口も大渋滞で、思わず、昔(1974年!)上野の
 国立博物館にモナリザを見に行った時のことを思い出す。
 人々が展示ウインドウにへばりついたまま、行列がちっとも
 前に進まない。時間のない我々はしびれを切らし、後方から
 の鑑賞もやむなしと思ってずんずん奥に入っていくと、奥の
 方は行列がばらけていて、案外あちこちの作品の前に空きが
 あり、順路を無視すれば、どの作品も間近で充分に鑑賞でき
 たのだった。

 まず驚いたのは、想像以上に色が多彩で美しいこと。
 そして描かれている風俗・文化の豊かなこと!
 舟遊びに花見、芝居に踊りに遊里通い、流行りの髪形やファ
 ッション…江戸庶民て、随分人生をエンジョイしていたんだな
 と思う。
 
[ 続きはここから… ]

 素晴らしい作品がたくさんあったが、圧巻は何と言っても、
 ポスターやリーフレットにも図柄が使われている、葛飾北斎
 の「鳳凰図屏風」だ。
 屏風と言っても「枕屏風」で、そんなに大きな作品ではないの
 だが、はっきり言って、これは、スゴイ。
 (こちらのページの「主な展示作品」の上段左端の作品。
  絵をクリックすると一部だが拡大される。)
 本当は左右に長い作品で、右の方には躍動的にうねる尾羽が
 描かれていて、全体の構図も見事だし、胸や翼の鮮やかで
 精緻な描かれ方は、まるでコンピュータ・グラフィックのよう
 なのだ(肉眼で見ると圧倒される)。
 これが、180年ほども昔に、手描きで描かれたなんて信じられ
 ない。…何と言うか、「新しい」のだ。

 …これは、北斎自身、会心の作だったろうなぁ…。
 時代を超えて、自分の表現を追求する「画家の魂」みたいな
 ものを感じて、涙が出そうになる。

 身震いするような感動を覚えたのは夫も同じだったらしく、
 この作品だけは、二人で何度も何度も見てしまった。
 ( しかし、盛り上がっていたのは我々二人だけなのか…?
  人々はこの作品に格別に目を留める風でもなく、人だかりも
  できてなかったのは、不思議でならなかった。多分、「何だ、
  案外小さな作品だな」という印象が先行してしまうのかも…)

 会場を後にして、私たちは口々に北斎を絶賛。
 「あの作品を見たというだけで、今日来た価値があったな」
 「ほかの作品もいいのがあったけれど、あの1枚を見ちゃっ
  たら、強烈すぎて、ほかの作品が凡庸に見えたよね…」
 「抜きんでてたよね」
 「天才だよね…」

 浪の向こうに富士を望む、あの有名な「波富士」(富嶽三十六景
 神奈川沖浪裏)などから、北斎の構図力のすごさは以前から
 知ってはいたけれど、ほかの絵師たちの作品と比べて、やはり
 卓抜したものがあると、今回強く感じた。

 文学にしろ音楽にしろ、日ごろ夫と好みが合うことは余りない
 のだが、今回の「鳳凰図屏風」については、完全に評価が
 一致し、感動を共有できた。

「江戸の誘惑」で買ってきた「鏡面美人図」の一筆箋

 写真はお土産として買ってきた、北斎「鏡面美人図」の一筆箋。
 江戸東京博物館は初めて行ったのだが、観光バスが何台も乗り
 付けるような大型美術館で、ミュージアムショップも充実して
 いた。(外国の人を連れて行ったら喜ばれそうだ。)
 常設展示も良いらしいので、「今度、平日で時間のあるときに
 ゆっくり来ようね」と話しながら、私たちはN君の芝居を見る
 ために移動。
 お昼を食べそこねたので、地下鉄の中で、夫はサンドイッチを、
 私はおにぎりを、人目も憚らずにほおばったのであった(笑)。
 
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コメント
-でかけて行きたや・・・-
江戸東京博物館は以前、友人の樽職人(伝統工芸師)のサポートででかけたことがあります。確か近くに親戚も居たかな~・・・?
浮世絵展、出かけてゆきたいです。しかもボストン美術館収蔵となればなおさら。
もともと、浮世絵を美術的に認めたのは、日本人じゃ無くて、外国人だった様な記憶があります。だから、当時の良い作品は皆海外収蔵品が多いと聞きますしね!?
いつも、浮世絵展が都内で開催されるとでかけたいと考えますが、何故かいつも出かけられずじまい・・・涙!  究極の江戸グラフィックを是非観賞したいです。

江戸東京美術館ミュージアムショップは江戸の伝統工芸なんかも展示されていましたよね!?  以前あそこで、探していた昔のオランダ貿易に使われた伊万里の皿のレプリカを発見し、思わず購入したことを思い出します。確か小学生の社会の時間に習ったやつで、それ以来欲しくて欲しくて・・・・大笑

日本には良い物が沢山在るのに、発掘してライトを当てるのは、何故か外国人が多いのは残念なことです。

2006-11-23 Thu 22:59 | URL | koba2106 #9C7K30qI[ 内容変更]
-江戸グラフィック!!-
koba2106さん
「江戸グラフィック」という言い方、いいわあ!
本当に、ビックリするほど現代的な感じのする作品でした。
「ホンモノ」は、きっといつの時代も「新鮮」なのでしょうね…。

日本のこんなに素晴らしい文化遺産を、明治時代に根こそぎ
アメリカに持って行かれてしまってたのか~と思うと、残念な
気持ちも起こりますが、もし日本に残っていたら、きっと紛失
したり、傷んだりしたものが多かったと思います。
とにかく、ものすごく保存状態が良かったですから、その点は
ボストン美術館に感謝!…でしょうね^^

ミュージアムショップとかを見るのは大好きなのですが、
今回、時間がなくて殆ど見られなかったのは残念でした。
オランダ貿易で輸出された伊万里の皿のレプリカ…何だか良さ
そうね。
小学生の時から欲しかったなんて、やはり子供のときから美術
や工芸への興味がおありだったということね。
…さすが、kobaさん! (でも、「子供にしては渋い趣味」とも
言える~!…笑)

「樽職人さん」の話は、前にメールで伺ったような記憶があり
ます。 考えてみれば、伝統工芸品展のお仕事と、江戸東京
博物館の企画とは、相通じるものがありますね。
良いものを「発掘してライトを当てる」作業…今、kobaさんは
栃木県の中で、まさにそのお仕事をしているわけで…。
良い仕事が世に出るためには、仕事人だけでなく、目利きの
プロデューサーが必要ですね。そうでなければ、どんな良い
仕事も、埋もれ、廃れてしまいます。
kobaさんでなければできない仕事…どうぞ頑張って下さい(^_^)
2006-11-24 Fri 11:15 | URL | ミセス・かんちがい #bhhZubZs[ 内容変更]
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